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第6回 固体物理セミナーを開催しました

固体物理セミナー
(平成27年度 第6回)
(インタラクティブ物質科学カデットプログラム講演会)
日時:10月30日(金)13:00-14:30
場所:基礎工学部 D404共用セミナー室
講師:松田 祐司(京都大学大学院理学研究科)
題目: 「FeSeにおけるBCS-BECクロスオーバー」

20151030

要旨:FeSeは鉄系高温超伝導の中でも、非常にユニークな物性を示す。例えば、ほとんどの鉄系化合物では反強磁性秩序の近傍で超伝導が現れるが、 FeSeでは磁気秩序転移は観測されない。また最近の結果では一層の膜にすると超伝導転移温度が 60K 近くなることが報告されている。ここでは、FeSeでは、超伝導コヒーレンス 長と電子間隔がほぼ同じになったいわゆるBCS-BECクロスオーバーが実現されて いることを様々な実 験結果から示す。このような領域はこれまで冷却原子系で 実現されていたが、固体中の電子系においては初めての例となる。特に、FeSeにおける巨大超伝導揺らぎ、擬ギャップ、時間反転対称性の破れ、フリーデル振 動、強磁場中新奇超伝導相等の最新の実験結果を含めて、この系で実現さ れる 特異な電子状態についての議論を行いたい。

問合先:藤本 聡 (基礎工D棟411号室)
Tel: 06-6850-6440
E-mail:fuji@mp.es.osaka-u.ac.jp

※固体物理セミナーは、物性・未来(物性系)M2必修科目「ゼミナールⅢ」に該当します。

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