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第5回Cadet Barを開催しました。

【日時】2014年9月2日(火)17時~19時
【場所】大阪大学 豊中キャンパス 基礎工学研究科J棟JB07 カデットプログラム講義室
【講師】岡田真人 先生 (東京大学新領域創成科学研究科 教授)

「マテリアルズ・インフォマティクスと物性物理学」と題し、分光学や強相関電子系を例に挙げ、その可能性、最新の状況についてご紹介・解説頂きました。

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カデット生以外にも参加を呼びかけましたが、大変盛況で立ち見も出るほどでした。

 

冒頭社会人としての心構えを強烈なメッセージとともにお話し頂きました。本題に入ってからは、
ご自身が実際に研究に携わった希土類化合物のXPS分析のスペクトル分解を例にベイズ推論
の概略をお話しただき、対象とする物理系と計測データ間の因果関係を考える上で、データに
内在するスパース性に着目することが重要であるという基本コンセプトをご紹介いただきました。
最後に結晶構造とスピンの関係で注目を集めているNiGaS結晶中のスピン配列推定に関する
研究の状況をお話いただきました。自然をより深く理解したいというモチベーションと、物性物理
だけでなく、生命化学や脳機能にも幅広く研究領域をひろげて活動されている先生のエネルギー
に圧倒された2時間でした。

聴講した履修生からは、情報処理というものが重要であることは知っていたが、物質科学でもそう
いう動きがあるということを知ることが出来た。数学的には原因と結果を入れ替えても等価であると
いう話と最小自由エネルギーから光学スペクトルのピークの数を見積もるという話がとても興味深
く、印象的でした。大手企業をやめて大学院のD1から再スタートするという選択肢を選び、教授
になったという経歴に勇気をもらった、といった感想が寄せられた。(飯島 賢二 特任教授)

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