プログラムの特徴Program Features

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プログラムの概要

本プログラムは、文部科学省が世界に通用する質の保証された学位プログラムを構築・展開する大学院教育の抜本的改革を支援するために推進する事業「博士課程教育リーディングプログラム」の1つであり、大阪大学大学院基礎工学研究科・理学研究科・工学研究科が連携して新たに設置する「物質科学に関する5年一貫制博士課程プログラム」です。

上記の3研究科内の物質科学研究に関連する17専攻のいずれかの専攻に所属する大学院生から、1学年につき10名程度のプログラム履修生を選抜し、選抜されたプログラム履修生は、所属する研究科・専攻での専門課程に加え、本プログラムが提供するプログラム特別科目を履修します。

プログラム履修生を物質科学研究・事業における幹部候補生(Materials Science Cadet)と位置付け、化学・物理・物質合成・機能創成・物性評価・理論解析など物質科学の様々な領域・手法を専門とするプログラム担当教員が協働し、産・官・学といった幅広いセクターで将来の物質科学研究・事業におけるイノベーションを牽引する中核的な役割を担う人材の育成を目指すプログラムです。

プログラムコーディネーターから

芦田 昌明

インタラクティブ物質科学・カデットプログラム
プログラムコーディネーター

芦田 昌明

我々人類は現在、環境破壊、エネルギー不足の問題等このまま放置すれば人類の持続的な継続・発展を脅かすような地球規模の様々な課題に直面し、これらの課題に対する解決を迫られています。昨今の我が国においては、地球温暖化を抑制するための低炭素化技術開発の促進、省希少金属問題を解決に導く元素戦略、原子力に代わる再生可能エネルギーの創出に向けた技術開発など、「物質科学」と関連するいくつもの課題の解決に向けた技術革新の必要性が増大し、国家レベルのプロジェクトとして強力に推進されている状況です。
しかしながら、これらの課題は必ずしも個々に独立して存在するものではなく、それぞれが複雑に絡み合い、1つの課題を解決したとしても別の課題に支障を来したり、また新たな課題を生じさせるなど、個々の課題への対応では立ち行かないものとなっています。それゆえ、人類が直面する課題は時代とともに変化するものであり、10-20年後に人類社会がどのような課題に直面しているかを正確に予測することは難しいことは誰もが認めるところでしょう。
そこで大阪大学では、物性物理、物質化学、材料・デバイス工学など物質科学に関連する広範囲な研究分野・領域を専門とする教員が協働し、物質科学に関する5年一貫制博士課程プログラム「インタラクティブ物質科学・カデットプログラム」を新たに立ち上げることとしました。

本プログラムでは、今現在クローズアップされている物質科学に関連する個々の課題を念頭に置きながらも、それのみに捉われることなく、プログラム修了生が実際にリーダーとなって活躍が期待される10-20年後にどのような課題が待ち受けていようと柔軟に対応し、それを自ら持つ能力を駆使して解決でき、または早い時期から将来どのようなことが課題となるかを見極め、既存の考え方・手法に捉われることなく自らのスタイルで新たな物質科学研究・事業のトレンドを生み出せるような人材を養成することを目指します。

メッセージ


外部評価委員
㈱日立製作所・チーフエグゼクティブ

長我部 信行

博士人材に期待する

科学技術が高度に発達し、便利なモノがあふれる現代。モノづくりや技術開発において重要なのは、世の人々が本当に求めているものは何か、社会の課題やニーズを的確に捉えることです。高い専門性を前提としつつ、自ら課題を発見し、仮説を立ててそれを検証・実行する力や、異なる研究分野と相互理解を深め、ともにプロジェクトを進めていける人材は企業でも必要とされています。本来は博士人材こそ、そうした能力に秀でているはずです。
グローバルスタンダードでは博士号を持っていることが研究者としての必須条件です。博士人材が、イノベーションの中核を担っているといえます。世界と渡り合っていくためにも、我々日本の産業界が、博士人材に対する認識を新たにする必要があると考えています。

玉作 賢治

理化学研究所・チームリーダー

玉作 賢治

リーダー不在と言われる時代に

2012年のヒッグス粒子発見は数千人規模のプロジェクトでした。
このように最先端の研究開発では、様々な(時にはクセのある)専門家を集めたチームを組むことが必要です。チームを率いるリーダーとはどういうものか? あなた自身のリーダー像をこのプログラムを通じて確立してください。
そのために私達は世界トップクラスの放射光施設SPring-8という最高の修練場を用意しました。あなたが世界に通用するリーダーへと成長して行くことを期待しています。

Pierre BRAUNSTEIN

Pierre BRAUNSTEIN

CNRS Research Director (Member of French Academy of Sciences), Coordination Chemistry Laboratory, Institute of Chemistry, University of Strasbourg

Looking forward to fruitful joint events

Fostering international academic exchanges through the mobility of master and PhD students is essential, not only to advance their scientific knowledge but also to broaden their culture. The JSPS Program for Leading Graduate Schools implemented in Osaka, Interactive Materials Science Cadet Program, plays a key role in promoting them.
The previous achievements under the GCOE program on Bioenvironmental Chemistry were most impressive and all the colleagues and students from Strasbourg who have benefited from its support have been most impressed by the many joint Symposia and have thoroughly enjoyed the science and the wonderful and generous hospitality. We wish you all the best for the future and look forward to many more numerous and fruitful joint events between Osaka and Strasbourg.

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