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放射光利用研究概論のご案内【カデットプログラム後援】

◇◇◇◇◇◇放射光利用研究概論◇◇◇◇◇◇

平成26年度 (カデットプログラム後援)
大阪大学 大学院基礎工学研究科講義「放射光利用研究概論」
Topics in Research Using Synchrotron Radiation
(対象:大学院生(カデットプログラム履修生も分野に関係なく歓迎))

■2学期木曜日5限(16:20-17:50)     
■場所:基礎工B102講義室(B棟1階)

■目的:
今後アカデミアのみならず広い意味での産業分野でも利用されることになるシンクロトロン放射光とその実践的利用研究について学び、シンクロトロン放射光利用研究についての実践的かつ幅広い知見を得ることを目的とする。

<到達目標>
将来アカデミアや産業界で自分が研究にたずさわる際に、必要に応じて適切な放射光利用研究を計画できる為の基礎的な能力を修得する。

■講義内容

SPring-8に代表される高輝度シンクロトロン放射光は極めて貴重な波長可変X線光源としてとらえることができ、科学・工学における様々な分野での学 術的な最先端実験研究のみならず民間企業による産業利用研究にも盛んに利用されている。ここでの産業利用研究とは必ずしも多くの人が想像するような最先端材料開発の為の研究のみならず、例えば環境への負荷を最小限にするような材料開発など環境科学への実践的アプローチのような研究も含まれている。これらの研究について、現場にいる理化学研究所播磨研究所(理研)もしくは高輝度光科学研究センター(JASRI)をはじめとした方々から講義していただき、シンクロトロン放射光利用研究についての実践的かつ幅広い知見を得ることを目標とする。

■詳細日程

  • 10/2 シンクロトロン放射光とその特徴・有用性(阪大基礎工 関山明)

シンクロトロン放射光の発生原理と特徴及び光源としての有用性について概略を講義する

  • 10/9 X線回折法を使おう: 表界面・薄膜・ナノ構造の何が、どこまで分かるか(NIMS 坂田修身)

自分で測定するときに参考となるポイント、ノウハウを紹介する。結果を解釈するときの考え方を講義する

  • 10/23 原子の動きの瞬間をとらえる:時間分解X線計測法(兵庫県立大理 田中義人)

放射光のパルス性、高輝度性を利用した時間分解X線計測法の基礎と応用研究について概説する

  • 11/6 XAFS(ザフス)で非結晶物質の構造を見る(JASRI 宇留賀朋哉)

非晶質物質の構造や電子状態の研究に広く用いられているXAFS計測法の基礎と応用研究例の紹介を行う

  • 11/13 極限環境下で物質の変化を見る/超高圧構造・物性研究(JASRI 大石泰生)

放射光X線回折を主力とした超高圧力下での物質の構造物性研究と、最近の測定技術開発について紹介する

  • 11/20 実験室X線でできること、SPring-8粉末回折でみえるもの(理研 加藤健一)

放射光X線回折を用いた基礎研究と応用研究について、構造物質科学の立場から概観する

  • 11/27 赤外分光;放射光の特徴を活かした測定で見えること(JASRI 池本夕佳)

一般的な赤外熱輻射光源と比較した場合の赤外放射光の特徴と、国内外の放射光施設における赤外放射光の応用研究を紹介する

  • 12/4 対称性,その神秘にX線回折からせまる(理研 田中良和)

共鳴X線回折では、偏光特性が重要である。偏光を扱うための基礎とその応用について講義する

  • 12/11 X線で磁性を観る:XMCD測定の原理からナノ磁性、超高圧磁性まで(JASRI 鈴木基寛)

放射光による磁性研究の手法であるX線磁気円二色性分光実験について、原理、装置、応用研究を網羅する

  • 12/18 物質の電子状態を探る:光電子分光と吸収分光(JASRI 室隆桂之)

物質の電子状態を観測する手法として知られる光電子分光と吸収分光について手法の原理を解説し、どのような情報が得られるのかを軟X線を励起光とした測定例を中心に紹介する

  • 1/8 3Dナノワールドを見渡す技術~脳神経細胞から宇宙開発まで~(JASRI 竹内晃久)

放射光X線を利用した顕微イメージングについて、その基礎、原理技術を解説し、多岐分野にわたる応用例を紹介する

  • 1/15  X線で非線形光学!?物性応用、真空崩壊、etc(理研 玉作賢治)

X線領域における非線形な光学応答について、物理的な背景を考察すると共に、現在考えられている応用研究について概説する

  • 1/22 まとめ(阪大基礎工 関山明)

講義は日本語で行う。成績評価基準等については第1回目講義(10/2)の際に指示する。




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